車の中の先生は まるで、違う人に見えた。 ハンドル握る姿も 信号、赤で止まる姿も 青で進む姿も 全部が、あたしにとって、特別で 心ん中で、何度もシャッターを切った。 先生の車に乗れるなんて事 しかも、助手席に座れるなんて事 これが、最初で、最後かもしれないから… あたしだけの心のアルバムに バッチリと、残すんだ… この、奇跡みたいな 一瞬一秒を 先生の笑顔や 声や 言葉を 全て あたしの中に…… 刻み込むように……