小悪魔男子







「いい?今から話す事は、全部ホントの事だからね。それだけは信じて」



こうまで言わないと、大和の本性を信じてくれないだろう。


「何よ、もったいぶって」


真希の顔は早く話せと急かしていた。




あたしは深く息を吸って、話し出す。



「…それはそれは可愛らしい男の子がいました」


「おとぎ話か」



切り出し方を間違え、信頼度が一気に減った!!!


気を取り直して…。



「え~と、大和の抱きつき癖は話してたよね?」


「うん。」




「実はあの話をしてからスグ位に…キスされちゃったんだよね。それからも何回か…」



”キス”の部分に恥じらいを持って、うつむき加減で打ち明けた。…が、真希の顔を見ると、落ちちゃうんじゃないかってくらいに口が開いている。



「ま…真希?」


「うそだ…。嘘だッ!!!

あの天使がそんないやらしいことするわけない!!」


「や。悪いけどホントだし。ってか、親友の言葉を信用しないわけ?」


「今回は無理」



…これが大和や和樹なら一発お見舞いしてるところだ。