「だから目を付けてたんだけど、アイツの本性はすぐ分かった。
文化祭が終わって裏門から帰ろうとしたら、人気のない校舎の影で誰かとイチャイチャしてたんだ。
その後、街で見かけた時は違う女とホテルに入って行ったしね。
だから、さなちゃんを近づけたくなかったんだけど…。
僕一人でどうすることもできないし、せっかく和樹って奴に助言したのに役にたたないし…」
「和樹?あー。だって、安藤さんを好きだって事真希しか知らないもん」
あ、そう言えば真希は安藤さんを嫌ってたけど…
もしかして本性を知ってたのかな…?
一人で納得していると、何だか大和は怒っていた。
「な…何怒ってんの?」
「さなちゃん、あいつの事好きだったの?それって初恋?」



