あたしは腕を掴まれ、人気のない路地裏に連れ込まれた。
そして電柱の影に押し込まれる。
「何するんですか…?」
「ん?"オトモダチ"についてのレッスンって所かな?」
安藤さんはそう言うとあたしの頬を撫でた。
そして…
「キモチイイ事してあげる」
「ッ!」
キスされた。
さらに、口の中で"何か" がうごめく。
「やだッ!」
一気に溢れてくる涙。
こんなの違う!
こんなの安藤さんじゃないよ!
誰か…
放られた傘がバチバチと雨を弾いている。
いくら暴れても、あたしよりも一回りは大きい男の人にかなうはずは無かった。
されるがままになるしかないの?
そう思った時、
安藤さんの動きが止まった。
そして
・
彼の声が聞こえてきたんだ。



