小悪魔男子









-------




「痛…。大和…、ねぇ、大和ッ!」



自分のすぐ横に倒れている彼を抱き起こす。



「さなちゃん…?大丈夫?」



少し痛みに顔を歪ませた大和だったが、すぐに起き上がり

あたしの無事を確認してきた。



「何で助けたの…?

あたし、酷いこといっぱい言ったんだよ!?


こんな事になってまで庇ってもらったら…どうしたらいいか分んなくなるじゃん…」




「もしさなちゃんが僕を嫌いになったとしても


君を助けることに変わりはないよ。


これは揺らがない気持ちなんだから」




「え……」




あたしに気持ちが無くなったんじゃなかったの?   


そう聞く前に大和は立ち上がった。




「立てる?なんだか雨が降りそうだ。雨を防げる場所を探さないと…」



「う…うん…」



手を引かれて立ち上がる。



後ろを見ると、50メートル程の崖があった。


ここから落ちたんだ。



草と土だけで良かった…。もしこれが岩肌だったら。


そう考えるだけでぞっとした。