小悪魔男子







そんな事を考えているなんて、誰にも分る筈はなく。



皆が談笑する中、あたしだけは会話に混ざれないまま、もくもくとカレーを食べ続けていた。




「さなちゃん。海に行って花火してこようよ」



デザートのプリンを食べ終わった頃に、大和が提案してきた。



「いいんじゃない?街灯もあるし、大丈夫そうだから二人で行って来なさい」



気をつかったのか、自分達がお酒を飲みたいからなのか


二組の夫婦は揃ってあたし達を見送ってくれた。




「花火って、大和が持ってるんだよね?」



「うん。バケツもこっちにあるから持って行こう」




鍵をあけて



静かな家の中へ入る。




「僕の寝る部屋に置いてあるから、取ってきてくれる?」


そう言って教えられたのは、玄関から見ていちばん奥にある部屋だった。





そっと扉を開けて電気を付ける。





ベッドの横に置かれたキャリーバッグ。そのすぐ側に、買った花火があるのを見つけた。