「あ~!!蚊に喰われた!!お母さん!虫よけスプレーない?」
「そんな肩なんて出してるから悪いのよー。ほら、むせるから外でふってきなさい」
キャンプ場に着いて早々、首と肩の間を刺されてしまった。
熱いからってタンクトップ着てきたのが悪いのかな…
「さなちゃん。海見に行かない?」
隣のログハウスから大和が出てきた。
彼は白の、大きなロゴが入ったTシャツに、ジーンズのハーフパンツといったラフな格好だったけれど、さらりと着こなして かつ格好よく見えるのは
やはり彼の色気が増してきたからだろう。
少し日に焼けた肌が、彼をより一層大人に見せている気がした。
なんだかちょっと腹が立ったので
「うわっ!何すんの」
虫よけスプレーをむせるほどかけてやった。
急に大人びるなんて ずるいよ。
あたしは何も変わって無い。
可愛くも、美人でもないままなのに。



