小悪魔男子








「…ッ………!!!」





答えなきゃ。早く伝えたいのに、涙が邪魔をする。



「さなちゃん…」



そっと頬に触れてくる温かい手にすり寄って



「あたしも…好き…」



そう言うだけで精いっぱいだった。だけど、それだけで十分でしょう?





ぽつぽつと降り始めた冷たい雨が身体の体温を奪っていく。

でも、決して嫌なものではなく。



泣きはらした瞼の熱を冷ましてくれる。


彼の温かい体温をより一層感じ取る事が出来る。



一緒に居るんだって事を分からせてくれる    雨。





「大和、ずっと一緒に居ようね…」





「うん…」






雨のせいなのか、少し濡れた様に思える彼の目に吸い寄せられるように




顔を近づけていく――――――――…………







「さ~~~~~なぁ~~~~~~~!!!!!!」