小悪魔男子







「やまと……!!!」




もう十分だった。




それ以上の言葉なんていらない位 愛しさが押し寄せてくる。



そして 光君がまた何か言う前にあたしは



大和の胸の中に飛び込んだ。




ワーーーーッ!!!!!




その瞬間 会場は歓声に沸いた。




「さなちゃん…待たせて、ごめん。

いっぱい いっぱい 辛い思いをさせて ごめん。


僕ね、やっぱり君から離れられないみたいだ」



「あ…あたしだって…やま…とが居なくて どんなに淋しかったか、分ってる?」



「うん…。ごめんね?」



少し眉を下げた大和に、いいの と頭を振った。





「さなさん… どういうこと…?」



「光君……」




ごめんね。 光君が今一番傷ついているんだよね…?



でも はっきりしなくちゃ ダメだ。