「長谷さん!ステージへどうぞ!!」
司会者に手をひかれて 半ば強引に近い形で壇上に上がらされた。
「おめでとうございます!賞金です!」
「は…はぁ…」
百均かなんかで調達したであろうティアラを頭に乗せられながら金一封を戴く。
なんか…やる気がなかっただけに、信じらんない。
一応和樹がしたように賞金を頭に掲げて笑って見せた。…きっと引きつっているだろうけど。
そのあとは3位までを発表して、これで終わるかと思いホッとしたとき…
またあたしは顔を引きつらせることになった。
「それでは本日のメインイベント!!
優勝したお二人による 公開キッスでーーーーーす!!!!」
「………は?」
壇上に立つ代表者達のみならず、会場全体が白けたムードになる。
「さぁ、みなさん!手拍子を!!
キース キース…」
司会者は妙な掛け声と共に手拍子をし始める。
「ふざけんなーー!!実行委員何考えてんのよ!!!?」
「そーよそーよ!!」
和樹のファンらしき集団が猛抗議している。



