大和が何のために別れたのか そんな事 聞かなきゃ分かんないけれど
相当な覚悟や思いがあったんだって…
気付かないふりをしていた。
自分だけが傷ついて 自分だけが被害者で
自分だけが… 彼を愛し続けているんだと
そう思って疑わなかった。
でもさ、よく考えたら、あんな強引で唐突な別れをあっさりと受け入れてしまったのもあたしで。
なんで？ とか 嫌だ とか。
一言でも食い下がっていたら ここまでひどい事態になったりしなかったんじゃないかと思った。
あたしは 逃げていただけなんだ。
別れる本当の理由を聞きたくなかったから。
理由を聞かないまま別れたのは 『嫌いになった』って聞くのが怖かったから。
きっと、そんな事を聞いてしまったら
生きていけないんじゃないか と思うくらい好き過ぎて…。
でも。
だからこそ 辛そうな顔をした大和を放っておくことは
許されなかったんだって
今更… 本当に今更気付いた。
「どう…したら いいかな…？」
誰に訪ねるでもなく。そう呟いた。
そして、思いもよらなかった人に 言葉をもらう。
