小悪魔男子






"只今より、ミス&ミスターコンクールの出場者を紹介致します!!体育館に集合してください。
繰り返します…"





罪深く、幸せな時間は

そんな空気を読まない音によって

現実へと引き戻される。



離れる身体。



戸惑うキミ。




そしてまた僕は



キミを傷つけてしまう。






俯きながら保健室を出て行くさなちゃんを 僕はただ見ているしか出来なかった。



………僕の考えている事が分かってたまるか。



じゃなきゃ、こんなに苦しんでキミを守ろうとする意味がない。



…そう考える反面



分かっていて欲しかった という気持ちが湧き出てくる。



本当に―――ガキだ。




そして また


気持ちにフタをした。





…ハズだったのに。