小悪魔男子




悪寒にも似た感覚に陥りながら、ふと 疑問を感じる。


「――あれ?うちらのクラスの代表、誰?」


和樹に尋ねてみた。


「あぁ。確か―――――」


上を見上げる形で少しの間考え込んだと思えば


顔色を真っ青に変えてあたしの顔を見て来る。


「俺と、お前だ!」



「………」





「え゛ぇ゛~~~ッ!!」




聞いてない!



聞いてないよっ!



「何であたし?ってか、何で誰も教えてくれないワケ!?」


「ち、ちょっと。落ち着きなさい!」


「あたしも知らなかったよ?」



4人でパニクる。



「確か、なかなか代表者が決まらないしみんな劇で忙しいから、学級委員が決めたとか何とか俺に言ってきた様な…」


「和樹ィィ!!

あんたがあたしに伝えてないからでしょぉ!?」



本当に適当な奴だ!


「あたしはこんな格好だし、出ても勝ち目ないから不参加で良いけど

和樹は出なさい!賞金貰えるんだよ!?」


優勝すれば3万円も貰えるのだ。


2位でも1万5千円。


3位でも5千円も、顔と人気とちょっとの労力だけで獲得出来るかもしれないのに!