小悪魔男子




あたしがそう言ったのでみんな反対する理由はなく、そのまま体育館へと向かう。








「それではー!3年A組から順番にご紹介していきたいと思いまーっす!!」



着くと同時位に司会の陽気な声がマイクで拡張されて 体育館中に響き渡っていた。



「あらっ。始まっちゃったわね!前の方に行きましょッ♪」



先陣を切って行く乙女系男子に続き、着いたのは一番前のど真ん中だった。



「ここからならよく見えるでしょ?」


喜ぶ薫ちゃんとは違い、私たちは周りの突き刺さるほどの痛い視線に顔を引きつらせていた…。



軽快な曲が流れ、紹介が始まる。





が。





「3年A組代表~!安藤 賢吾~!!」



「「ゲッ」」



あたしと真希の声がハモる。



壇上に、にこやかに現れたのは


紛れもない あの安藤先輩だった。



そう言えば、去年の優勝者だもんね。



「こんにちはーっ!

えっと、今年もミスター狙ってます★みんな投票よろしくね」




ばちこーん★



うげっ。




ウインク飛ばしてる!