「うそっ!ごめん~。ちょっと死にかけてたんだよね…」
「何よっ?何かあったわけ!?」
「あのね。和樹のファン達が…」
涙を出さないようにするには、何か別な事を考えるしかなかった。
そのせいか、いつもよりあたしの口は流暢(リュウチョウ)だった…。
大和の事は一切語らずに、上手く話しを繋げる。
嘘は言ってない。
ただ、黙ってるだけ。
「…大変だったのは分かったわ。後で和樹に説教してやるから、さなは着替えてらっしゃい」
話し終えると、薫ちゃんにそう言われた。
「ミスターコンの出場者、見逃しちゃうじゃないッ!!」
あぁ。そんな理由でか。
「じゃあ、いいよ。このままで。
またコレに着替えるの面倒くさいし」
レンタルして来たというこのドレスは、本格的にコルセットまで付いてきたのだ。
せっかく慣れてきた所なのに
あんなにキツく締め付けられるのは二度と御免だ。



