小悪魔男子





「大和…。何でここに…」


「それよりも、怪我してない?」


正面に回り込み、頭からつま先までを一通りチェックする大和。


肘と膝に擦りむいた箇所を見つけると


「歩ける?」


と尋ねて来た。

あたしは何も言わずに頷く。


体を支えられながら立ち上がって、歩き出す。



「ま…待って…ッ」



パタパタという足音に立ち止まり、振り返った。


「あの…ごめんなさ…い」


泣きそうになりながら



彼女達は頭を下げる。



「…いいよ。大した怪我してないし。

…本当に好きなら、相手の幸せを願う事だって出来るはずだよ。

じゃー…ね」





彼女達に諭したつもりが



あたし自身に響く物があった。