小悪魔男子




もし事情を話せば

「好きだけど別れる」


なんて言われかねない。さなちゃんはそういう子なんだ。



そんな事言われたら


さなちゃんも僕も



いつまで経ってもお互いを忘れないだろう。


美化された思い出にするには、あまりにも距離が近すぎる。



だから僕は…





「…綺麗に別れられないなら、私が手伝ってあげる」



そんな華耶の言葉に吊られてしまったんだ。


―――期限の一週間目の日。


終業式を終えて、昼過ぎには帰宅した。


3時頃に華耶も帰ってきて、僕の部屋に入ってくる。



「…今日までの約束よね?」


「……知ってるよ。

それより手伝ってくれるんだろ?何するんだ」


窓の外をチラリと見たと思ったら



僕の手を引いてベッドまで誘導して 押し倒してきた。



「…何だよ」


「いいから。任せて…」

「なっ…!!」



首もとに顔をうずめて 舌を這わせてきた。


抵抗しようと暴れると、近くにあった時計が床に落ちる。


「静かにしなさい」



唇を奪われながら服を脱がされた。