それからすぐに、華耶はアメリカへと出発した。
それは通っていた体育大学の留学
と言っていたみたいだけど、本当は整形するために渡米したのだと、再開した時に聞かされた。
華耶の両親が、うつ状態になる彼女を心配して望み通りにさせてくれたのだと言う。
確かに整形して綺麗になったと思うけど
内面は以前よりもすさんでいて、
見ているだけで辛かったんだ。
その彼女がまた僕に迫ってくる。
今度は "独占欲"を抱えて。
「あのコ、大和の何なの?
私嫌いよ。大和が他の女と話すだけで頭がおかしくなる。
あの時からあなたに夢中なの。
ねぇ大和。
私だけのものになってよ。
じゃないと、今度は死んじゃうんだから」
悪びれもせず
そうやって微笑む華耶は
もう前の華耶じゃない。
改めてそれを知って胸が苦しくなった。



