小悪魔男子




そこまで大和に執着するなんて…


「一度、話しをしてみないといけないかもね…」


それでケリを付けられるかは分からないけど


逃げているばかりじゃ何も変わらない。それどころか事態は悪化するばかりだ。



「今日、小学校も終業式だから…

華耶さんもきっと4時には家に戻って来るよね?」


「そうねぇ…多分、そうだと思うけど。

3人で話して勝ち目はあるの?」


あたしはさなに大和くんを取り返して欲しいのよ

と、心配そうに薫ちゃんが言ってくれた。


「それはどうなるか分からないけど

とりあえず行ってみる。気まずくなっても、明日から夏休みだし

顔を合わせなくても済むから」

心配されないように微笑んでみたけど、それが逆に不安を煽ったみたいで


「あたし達、ここで待ってようか?」


真希にそう言われた。


あたしは首を横に振り、立ち上がる。

「大丈夫。時間がかかるかもしれないし…

きっと大丈夫だよ!」


だから帰っていいよ?


そう伝えると、渋々といった感じにみんなは帰っていった。




あたしも着替えをする。