「なぁにぃ~!!アレッッ!!!」
HRも終わって、1時間目から移動教室だというのに薫ちゃんがピンクのハンカチを噛み締めながら叫んでいる。
「何って…ナニ?」
和樹はワケが分からない様子で薫ちゃんを眺め、そう言った。
「だから!あの遠藤 華耶よッ!!
ちょーっと美人だからって男子に色目使いまくって…。
何のつもりなワケ!?
大体、体育教師がスーツ着てるんじゃないわよ!!しかもおっぱい丸出しの!!」
「ち…ちょっと薫ちゃん…丸出しではないと思うんだけど…」
あたしがそう言っても怒りは収まらないらしい。
「いいえ!丸出しよ!!
それに、体育教師はジャージって相場が決まってるのに。
あれはあたしへの嫌がらせだわっ!!」
「…何言ってんだ?お前…」
和樹は顔を真っ赤にしている。
イケメンのくせに女の人に免疫ないの?
ってか、変な事想像してそう…。
そうか。
和樹はムッツリだったのか!



