キーンコーン…



「せっ…セーフ!」


もう扉は目の前。


何とかHR前に教室に着くことができ…


バコン。


後頭部に結構な痛みが走る。


クラクラする頭を抱えていると、その頭上からトゲのある声が聞こえてきた。


「残念。アウトよ。」


ゾクッ…



このイヤミな声は…



「ハロー♪あ、モーニングか。」

「華耶…さん」


スーツなのに、胸を強調させた服装にしてる。


ちょうどあたしの目線が巨大な胸に行ってしまって、なんだか胸焼けがした。


や。だって脂肪の固まりだもんね。


何で男はコレが好きなんだろ?


「ちょっと…どこ見てるのよ」



「あ゛、いや…目の前にあるからつい…」


恐る恐る目線を上げてみると、呆れ顔でこちらを見ていた。


「ま、いいわ。とにかく教室に入りなさい」


「はい…」




ムカムカする胸を押さえながら、教室の扉を開けた。