「…実は、お母さん、2年前に華耶ちゃんに会っているのよ。
ちょうどさなが修学旅行で居なかった時に。
休みでもないのにどうして来たのか分からないけど、大学生だったから気にも留めなかったわ。
5日間位居たかしら…
その間ずうっと大和くんにベッタリでねー。
大和くんも困ってはいたけど嫌そうじゃなかったと思うわ。
だから…
不安でしょう?」
「え?どういう事?」
「やぁねぇ!とぼけちゃって。
あなた、大和くんとお付き合いしてるんでしょ?」
「え゛!!!?」
何故! バレてるぞ!
「晴美さんから聞いたわァ~♪何でも、大和くんが嬉しそうに報告したらしいわよ」
「あいつ…」
また病院送りにしてやろうか?
「とにかく、よ。
華耶ちゃんには気を付けなさい。何だか普通の子じゃないみたいだから。
気合い入れないと可愛い彼氏、取られちゃうんだからね!!」
「う…うん…」
そうは言われても、何をどうすれば良いのか分からない。
「さ、時間だから行きなさい」
「はーい。帰りは自分で帰るからね」
お母さんにお礼を言って、
小走りで学校へ向かった。



