W・ブラッティⅡ

 何も言えなくなった麻耶はすぐに部屋を後にした。その後ろ姿はどこか寂しい感じが見えた。


 慎次はすぐ後を追おうとしたが玲菜に止められた。


「良いのよ。少しくらいそっとしておいて。それがあの子のためだから」


 玲菜は笑顔でゆっくりとした足取りで部屋を後にした。慎次は玲菜がどういう気持ちで麻耶の後を追わないように言ったのか分からなかった。