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「三塚ぁ~」

「はいっ、中島先輩っ!」

そのことが有ってから、本官はそれこそ金魚のフンのように中島先輩に付き従いました。

最初は気味悪がっていた先輩も、いつしかそれを受け入れ、本官を可愛がって下さるようになりました。

「町と付き合うのは人と付き合うのと変わらないんだ。少し様子がおかしいと思ったら、何かが有ると考え、行動する」

「解りました、先輩!」

先輩のおっしゃることには経験で培われた真理が有りました。それは学校では決して学べない、貴重な現場のセオリーでした。

「三塚さん。最近急に明るくなったね?」

豆腐屋のオクニさんも、今では気軽に声を掛けてくれるようになりました。