「取り押さえろ!」

スタッフもギャラリーも何故花が生えたのかはともかく、ダイナマイトを持った野上を確保するのが先だった。


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「やったわね、レオナルド」

「ああ。可奈子の助言のお陰だよ」

「残念だったわね、がっちゃん」

「ああ。可奈子の声援も虚しくな」

明暗を分けた俺とゴブリン。

結局仕切り直しで挑んだ決勝でも旗をゲットすることは叶わず、俺は3位にやっと手が届いたに過ぎなかった。

「でもがっちゃん、とっても格好良かったわよ」

慰めなんか要らない。

ボランティアの愛に縋るなんて、男の股間にいや、沽券に関わるってもんだ!

マッコリだったジンロはスッカリ意気消沈してしまった。