「何だ?」

「解らん」

「でも、確かにおかしい」

「みんなもそう思うか?」

俺たちはそれぞれ目を凝らして、騒ぎの元凶を探していた。

「きゃぁぁぁぁぁぁっ!」

すると俺たちが注視していたギャラリーの辺りから悲鳴が上がる。人々を掻き分けるようにして出てきた男の腹には、なんと大量のダイナマイトが巻かれているではないか!

「俺は本来だったらそこに居た人間なんだ!」

「あれ、万年5位止まりの野上じゃないか?」

「今年は本選にすら出れなくて、相当荒れてたらしいぞ?」

どうやら野上という男は、逆恨みで大会をぶち壊しに来たようだ。