「心配しないで競技に集中するんにゃっ!」

語尾に名残は有るがナント、遂に人の言葉まで操るようになったトゥインクル。

俺も練習の成果を見せなければ!

可奈子もことの次第が解ったのか、大きく頷きながらガッツポーズを取っている。

「よし。お前たちに任せたぞ」

何かが起こったとしても、きっと奴らがなんとかしてくれる。

俺は心強い後押しを受けて浜辺へうつ伏せになった。

「レディー…」

激戦を勝ち抜いてきた3人の猛者と俺は、身体の隅々まで神経を行き渡らせる。

ドクン。

身体中が心臓そのものになったように脈動する。ゴールに有るあの小さな旗を手中にすれば、俺は間違いなく優勝だ。