「そりゃトゥインクルの言う通り、最初の目的は果たせたさ。だがどうも後味が悪い」

それに奴はまだいい。猫の遣い魔は『人間に化ける』というとてつもない大技を修得したのだから。

それに比べて俺はどうだ? 多少ビーチフラッグのタイムは伸びたが、まだ何にも成し得ちゃいないんだ!

そんなんで可奈子が振り向いても、ちっとも嬉しくなんかない!

「がっちゃんも何だかんだ言って寂しいのね。私も八方手を尽くしたけど、神は許して下さらないみたい。はあっ」

「意外とけつの穴が小せえんだな、神様ってのはよ」

ゴブリンを撫でながら溜め息をつく可奈子に俺がそう言うと、

まただ。

また可奈子の周りに花が咲き出しやがった。