―…ザーザー…
ザー…


雨、か。
少し夢を見ていたようだ。

雨は冷たい。
そして寒い。
寒くてたまらない。

人間の皮膚は脆すぎる。
こんな皮が何の役に立つというのだ。



――ここはどこだ?

目を凝らすと雨の奥に看板が見える。

――『海の見える丘公園』?


さっぱり判らない。


頭が可笑しくなりそうだ。
とりあえず、整理してみる。


今、分かっていること、

・雨が降っていること
・『海の見える丘公園』の大きな遊具の下にいること
・特に何も身に付けていないこと


・つまり、奴らは本気で人間界に堕としやがったこと