着いたのは。 陽斗達が通ってた大学。 あの、ツリーのある場所。 なんとなく、ここだ、って思った。 陽斗がいるところ。 歩き出す靴の先に、気がつけば、ちらちらと白い雪が舞い始めていた。 大きなツリーの下には・・・・ 陽斗はいなかった。 空を見上げて息を吐き出すと、 白い塊が、夜の闇へと消えていった。