まだ日が暮れるには早いというのに廊下は薄暗く、ふたりはそろそろと歩いていく。
締め切られた雨戸に雨と風がぶつかり、激しい音を立てていた。
わたしは我知らぬうちに秀政の袖を掴んでいたらしい。
意外だ。
わたしはけっこう怖がりだったらしい。
「怖いか?」
秀政もそれを察したようだった。
わたしは頷くべきか迷った。
怖いのを認めることが、なんだか悔しかった。
「怖いなら……もっと近くに寄るといい」
顔が一気に熱くなる。
「こ、怖くなんかないさ!」
言い捨てて、わたしは秀政の前に立って歩き出した。
秀政の側で変な気分になるくらいだったら、ガタガタと雨戸が鳴る音にびくびくしているほうがよっぽどましだった。
締め切られた雨戸に雨と風がぶつかり、激しい音を立てていた。
わたしは我知らぬうちに秀政の袖を掴んでいたらしい。
意外だ。
わたしはけっこう怖がりだったらしい。
「怖いか?」
秀政もそれを察したようだった。
わたしは頷くべきか迷った。
怖いのを認めることが、なんだか悔しかった。
「怖いなら……もっと近くに寄るといい」
顔が一気に熱くなる。
「こ、怖くなんかないさ!」
言い捨てて、わたしは秀政の前に立って歩き出した。
秀政の側で変な気分になるくらいだったら、ガタガタと雨戸が鳴る音にびくびくしているほうがよっぽどましだった。

