【戦国恋物語】出会いは突然風のように…

「秀政……ごめん」


謝るわたしに、彼は答ようとしない。


「秀政」


「とにかく、お前も着替えろ。続きは北山に帰ってからだ」


「う、うん、分かった。じゃあ着替えるね」


確かに少し時間を置く必要があると思った。


秀政もわたしも、まだ昨夜の余韻から抜け出てはいない。


もう少し冷静になれば彼もきっと分かってくれると、わたしはそう信じていた。