「私はずっと迦陵といたい。なんで、こうなったのに別れなきゃだめなんだ?」
「だから……」
「迦陵の気持ちも分かるよ。身寄りのない子を助けたいという心掛けは立派だ。でも……私の気持ちはどうなる?」
激しく言い募る秀政を、わたしは言葉なく見返していた。
「尾張に帰って、迦陵とめおとになりたい。私はずっとそう思っている。でも迦陵は違うのか?
「それは、わたしも秀政とめおとになれるならなりたい。でも自分が幸せになればなる程思ってしまうの。……わたしだけがこんなに幸せでいいのかって」
昨夜の暗闇の中で、わたしはそんなことを考えていたのだ。
秀政は大きな溜め息をついて座り込み、頭を抱えた。
彼に悪いと思いながらも、わたしの気持ちは固まっていた。
「だから……」
「迦陵の気持ちも分かるよ。身寄りのない子を助けたいという心掛けは立派だ。でも……私の気持ちはどうなる?」
激しく言い募る秀政を、わたしは言葉なく見返していた。
「尾張に帰って、迦陵とめおとになりたい。私はずっとそう思っている。でも迦陵は違うのか?
「それは、わたしも秀政とめおとになれるならなりたい。でも自分が幸せになればなる程思ってしまうの。……わたしだけがこんなに幸せでいいのかって」
昨夜の暗闇の中で、わたしはそんなことを考えていたのだ。
秀政は大きな溜め息をついて座り込み、頭を抱えた。
彼に悪いと思いながらも、わたしの気持ちは固まっていた。

