【戦国恋物語】出会いは突然風のように…

「あれ、おかしいな。じゃ、もう一回」


「も、もう、いいってば」


抵抗むなしく、秀政の唇はわたしの首元へ。


「あっ」


言いようのない刺激がわたしを襲う。


「秀政、だめだよ……」


でも今度は秀政が顔を上げることはなく。


わたしの体は敷物の上に倒されてしまった。


「だめだってば!」


「そんなに嫌?」


すると秀政のとてつもなく悲しいそうな声が耳元でした。


胸が痛くなるようなその声に、わたしが「嫌じゃない、嫌じゃない!」と否定すると、「じゃあ、いいんだ」と安心したように言って、また顔を戻す秀政。


(良くもないんだけど……)と思いながらも、わたしは秀政の温もりに次第に心地好くなっていった。