【戦国恋物語】出会いは突然風のように…

軽い口付け。


すぐに唇を離した秀政に、わたしは「な、な、な」とどもるだけで何も言えなかった。


秀政はくすりと笑うと、

「他の男が触れたままなんて、嫌なんだ」


「秀政、今日何か違う!」


「何が違う?」


秀政はきょとんとした。


「だ、だって、いつもはそんな恥ずかしいこと言わないじゃないか」


「今夜は迦陵を私のものにするって決めたから」


「え?」


またまた恥ずかしいことを。


「次は?どこ触られた?」


「えっと、次は……って、もう口付けしなくていいからな!」


「いいから、教えて」


「えっと、ここ?」


口に出すのも恥ずかしくて、わたしは手で首筋を押さえた。


「ここ?」


秀政の顔が近付いてくる。