【戦国恋物語】出会いは突然風のように…

「いいから、お前はそこにいろ」


「しかし……」


殿にはやはり逆らえないのか、秀政は心配そうにしながらも部屋の中に入ってこようとはしなかった。


「信長さま、どうして?」


またまた信長さまの真意が分からなくなるわたし。


先程までの柔和な表情を捨て去り、今の信長さまはいつものような鋭さを取り戻していた。


刹那、腕を掴まれ引き寄せられた。


「あっ……」


抗おうにも体勢が整わず、わたしはそのまま信長さまの胸に飛び込んだ。


その際わたしの足でも当たったものか、ガシャンと大きな音を立てて膳のものが散乱してしまった。


秀政が焦った声で、

「迦陵?!殿、如何なさいました?」

と問う声がした。


でもその時わたしはすでに、信長さまに唇を奪われていて。


抗おうにも強い力で頭を抑えられていたから、ぴくりとも動けずにいた。