【戦国恋物語】出会いは突然風のように…

「いい飲みっぷりなんかじゃありません!わたし、もう絶対お酒なんか飲みませんから」


信長さまは愉快そうに笑っている。


その他意のない笑顔に、わたしの心がまた揺らぐ。


(やっぱりわたし、信長さまに弱いんだな……)


でも見誤ってはいけない。


信長さまに会った時に感じていた心の中の激しい風は、今はもう吹くことはないのだから。


「食べるといい」


そう言われ、わたしはようやく目の前の御馳走に気が付いた。


信長さまに会った衝撃で、空腹などどこかへ飛んでしまっていたのだ。


けれど御馳走を見てしまったことで、またわたしの腹の虫が活発に動き始めた。


ぐーーと大きな音を出す、わたしのおなか。


「早く食べろ」


信長さまは笑いをこらえながら、そう言った。


変だ。


今夜の信長さまは、いつもよりもずっと優しい。