【戦国恋物語】出会いは突然風のように…

「わたしだから?」


「まあとにかく、私が送って行くから、ここで待っててくれ」


秀政は厩の近くにあった長屋の扉をからりと開けた。


「ここは?」


「私たちの詰め所だ。とは言っても、今夜は皆忙しくしているから、めったに人は来ないと思うから。来たとしても……」


「来たとしても?」


「私の妻だと言い張ればいい」


「ええっ?!」


冗談めかして片目をつぶった秀政。


笑いながら行ってしまった。


まさか秀政があんな冗談言うなんて。


わたしはみるみる頬が熱くなるのを感じた。


この熱さは、囲炉裏の火のせいだけじゃない。