「はぁ…はぁ…」 大和とあたしの廊下を走る音が響く。 走っている時も、繋いだ手はそのまま。 まだ、今起こっていることが夢みたいだ。 大和がいきなり止まる。 いきなりすぎて、あたしの急ブレーキは間に合わず、大和の背中にぶつかる。 「…げふっ……!!おまっ、いきなり止まるなよっ!!」 「あ、悪い」 「お前なぁ~~!」 「皆に会う前に…あそこ、寄っていかない?」 大和は親指で屋上へ続く階段を指差した。