「早く着替えて、支度しろ」 「…支度?」 「そう。支度」 「どこに行くつもりなの?」 こんな朝っぱらから、行くところ… ――あ、上牧の家とか? 「行けばわかる」 そう言って上牧は笑った。 あたしはとりあえず部屋から上牧を追い出し、服を着替え始めた。 上牧は「なんで追い出されなきゃいけないんだよぉ」なんて言ったが、そんな言葉は無視した。