牧田さんが近づいてきた。

「隆幸君、自分の信じる道を歩いてね」

…俺の信じる道?
俺の信じる道は…美姫に繋がる道。美咲じゃなくて、美姫だ。

「…牧田さん、ありがとうございます」

ありがとう、牧田さん。俺の信じる道はひとつしかない。
なぁ、美姫。俺、決めたわ。
もう一度、お前の執事になってやる。
その為にも、身体作きゃならねぇな。

「真水、ちょっと付き合ってくれよ」

「…おお」

友紀なんかより、俺のほうが執事に向いてる。
お嬢のことを悲しませた野郎には、執事なんざ向いてない…俺もか。

でもよ、俺は諦めねぇから。