気だるい身体をゆっくりと反転させると、カーテン越しに日が射していた。


あのまま寝てしまったらしく、気づいたら朝だった。


そっと隣を見ると、軽く眉をしかめた賢杜の顔があった。


起こさないようこっそりと抜け出し、キッチンで水をグラスに注ぐ。


勢いよく傾けたグラスから一気に喉に流し込むと、身体に残っていた昨夜の熱のようなものが奥へと沈んでいった。


ふ、と息を吐き、振り返った瞬間、俺の後ろに賢杜が立っていた。


「おはよ」

小さく声をかけたが、全く反応がない。


寝ぼけているらしいと悟り、俺は両手で素早く頬をパチンとならしてやった。