「追い出されたって……生活はどうしてるんだ?」
「最初は友達の家とか、女の家にいったけど。
みんな実家暮らしだから、長居すると親がいい顔しなくて。
仕方ないから……」
そこまで言って、俺は口をつぐんだ。
なんて言ったらいいのかわからなくて。
『男に援助してもらってた』?
違う。
なんて言うか、そんなんじゃ説明出来ないと思った。
俺は体を自由にはさせていたけど、心まで明け渡したりはしなかったから、『援助してもらってた』なんてへりくだったりはしたくなかった。
でも、金銭に置き換えていたのは事実。
だから、なんて言ったらいいのかわからなかった。



