「佳世は本当に前を
向いて歩いているんだ。
知らなかった。」

「あのまま和幸を頼っても
良かったかも知れない。

けど思うんだ。

あのままだったら、
私は前を向いて
歩いてはいない。」

「そうか。分かった。
俺が入る隙間はないんだ。
幸せになれよ。」

と和幸と握手をして
私たちは別れた。