キャラメル味の生活


「昨日さ、必死に
おやじに頼んだんだ。

これはホントに
大切だから
なんとかならないか
ッて…。

まあおやじも
このトロフィーが
1つしかないッて事は
知ってるからさ。

腕のいい職人に
くっつけ直して
もらったんだ」



照れくさそうに言う晴。


そんな彼が愛おしくて

ギュッと抱きつこうと
した時だった。



「…でも」


スっと晴があたしから
離れて一歩下がる。