キャラメル味の生活


「ちょ、ちょっと待て!
オレ渚から差し入れ
もらってないけど??」

「え…?
だってレモンの…」

「え?いやレモンのは
オレが朝練行く時に
机の上に
置いてあったから…

小夏が作って
くれたのかと思って…
持ってったんだけど…

もしかして違うの?」

「ち…違うよおー!
あた、し…
あんなすごいの
作れないー」



晴がわざわざ
渚の差し入れを
選んだわけじゃ
なかった嬉しさと


渚の料理をあたしの
料理だと間違えてた
ちょっぴりの悲しみと


今までたまってた
不安や色々が



涙となって
一気に流れ出した。