「…と、まず
どっから話そう…」

「風さんに頼まれてる
ッてどーゆうことなの?」

「ああ、それは、
風が出発する時にさ
オレだけ空港に
見送り行ったんだけど

もしも晴が小夏を
悲しませるような
ことがあっても、

僕はすぐ駆けつけて
あげられないから

その時は頼んだ…ッて」



風さん…

どこまで優しい人
なんだろう。



「だけど…だけどな」

「うん?」

「オレが今
こうしてるのは
風に頼まれたから
だけじゃないんだ」