聞いた事ないよ…! だって、いっつも元気だったじゃない? 『もう、治ったと思ってたんだけどね…。 大きくなって、体力つけば、自然におさまる人が多いんだよ』 「…そうなの…?」 『あ、アオちゃんゴメン、今ちょうど休み時間だったんだ。 もう授業始まるから…』 そう言って、タク君の電話は切れてしまった。 私は、ケンタの病気の事なんて、一度も聞いた事、なかった。 なんだかすごく、寂しい気持ちになった…。