ユカは、私の話を、
うんうんと相槌をうちながら、真剣に聞いてくれた。

キスされたって言ったら、「きゃーマジで!?」

って興奮してたけど…


「え?じゃあなんで泣いてんの?
意味わかんない」
って不思議がってる。


昨日の夜の事を、絞り出すように話した。


ユカはみるみる眉間にシワを寄せて、

「嘘でしょ?
ケンタに女なんていないはず…」

と呟いた。


「タクはケンタの事、全然教えてくれないから、はっきりとは言えないんだけど…」

ユカは何か考えてるように言った。


「少なくとも、ケンタには彼女とかいないって事は確かだよ!」