外に出ると、 辺りはもう夜で、いつの間にか雨が降っていた。 ケンタの家は、中学の時に行った事がある。 私は傘をさして、 自然に早足で歩いていた。 ケンタに突き飛ばした事を謝らなきゃ… そして、 ケンタの気持ちが聞きたいよ…。 私はケンタが、私にキスした事が嫌だった訳じゃないんだ。 きっと私が嫌だったのは、 彼が私を 好きだって… 言わなかったから。